夕学レポート
2010年03月29日
7/8(木)若田部昌澄さん 「危機の経済学」
第19回 7/8(木)の講師は、早稲田大学政治経済学術院教授で、経済学者の若田部昌澄先生です。
4月からMCCのagoraで、『竹中平蔵教授が講義する【問題解決スキルとしての経済古典】』という講座を開催します。
この講座の紹介文の中で、竹中先生は次のようにおっしゃっています。
経済学は本来、「社会の問題を解決するスキル」として、まさに「実学」として発展してきた。
近代経済学が生まれて250年余り。人類は何度も経済的、社会的な危機状態に遭遇してきました。その危機を脱出し、再び同じ問題を起こさないようにするための「問題解決スキル」として発展してきたのが経済学だ、ということです。
若田部先生は、経済学史を専門にされ、まさに危機状態に対して、経済学はどのように生まれ、発展し、貢献してきたのかを研究しています。
世界大恐慌をはじめ、日本が遭遇した70年代のインフレや、90年代の長期低迷など、危機状況に対して、どのような経済政策が取られ、どのような知見が蓄積されたのか。ひいてはどのようにして経済学が生まれていったのかを歴史的に解明することを専門にされています。
若田部先生によれば、「いま、経済学に対しては非難・批判・疑問の声が上がっている」とのことです。米国発の金融危機に端を発する今回の経済危機に対して、経済学があまりに無力ではなかったかという現実を反映した声なのでしょう。
若田部先生は、「経済学は役に立たない」という短絡的な指摘を排し、危機状態には、どのような経済運営がさなれるべきかを、現在の経済学を理解することを通して解説したいとのことです。
演題は、「危機の経済学」
興味深い講演になりそうです。
この講演にご関心をお持ちの方には、下記の講演もお奨めです。
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