2016年04月01日
「満足度」の考察
本日はエイプリルフール。
様々な企業が、Webサイトを使って趣向を凝らした「ウソ」を発信しています。
個人的には、「映画.com」に金メダルをあげたい…と思っていたのですが、内容が「ジョークにしてもふざけすぎ」と批判され、今見たら削除されていました。
(※どうしても見たい方はネットで探してください)
さて、エイプリルフールのネタに「笑った」り、「びっくりぽん」と驚いたりするのと同様に、私たちは様々な商品・サービス、そして人や組織の活動や自分が置かれた状況などに、「満足」したり、しなかったりしています。
しかし、そもそもこの「満足」とは何なのでしょうか?
そして満足したりしなかったりする、とはどういうことなのでしょうか?
本日はそれを考えてみたいと思います。
先日私は、話題作「スター・ウォーズ フォースの覚醒」を観た後、Twitterでこうつぶきやきました。
「今作「フォースの覚醒」だけど、面白いか面白くないかと言うと、面白い。でも、「スター・ウォーズの新作」に対する期待値には全く届かない。たいして期待せずに観た「バトルシップ」の方が個人的満足度は高いなあ」
後に「エピソード4」と呼ばれるスター・ウォーズの第1作は、私を興奮させました。
「映画はここまで来た」「SF小説を読みながらの妄想したビジュアルが眼前にある」と思いました。
それ以降、シリーズ全作品を劇場で観てきました。
正直言って、アナキンがダース・ベイダーになるまでのエピソード1-3は「映像はスゴイかもしれないけど内容はつまらない」と思いました。
しかし今度は違う。
本場アメリカの盛り上がりもスゴイらしいし、エピソード4-6の懐かしい顔も揃う。
VFXも進歩してるし、面白くないわけがない。
私の期待値は大きかった。
しかし…
もう、少なくとも劇場でこの後の新作を観ることはないでしょう。
さて、本エントリーは、別にスターウォーズを批判するのが目的ではありません(笑)
「満足度」とは読んで字のごとく「満ち足りた度合い」です。
何に何が「満ちる」のか。
それが私のツイートにもある「期待値」、そして「評価値」です。期待値という「器」に、どのくらい「良かった」かという、評価が満ちる。
その結果、器がどれくらい一杯になったのか、それこそが「満足度」です。
だから期待値が大きいのと小さいのとでは、同じ評値価でも、前者は満足度が低く、後者は高くなるのが必然です。
私がスター・ウォーズの新作に「満足できなかった」一番大きな理由が、この「期待値という器が大きかった」であることは明白です。
ツイートで比較対象とした「バトルシップ」は、内容にはほとんど期待せずに「潜水艦ゲームが実写映画化だって??」という好奇心だけで観に行ったから、「すっげー満足」と言えるわけです。
このように、「満足度」の高低は「期待値」という器の大きさが変動要因となります。
そして満足度の変動要因はもうひとつ、そう、器に満ちる「評価値」の大きさがあります。
しかし、この「評価値」は、ふたつの視点で分けて考えなければなりません。
ひとつ目の視点は「競合との比較による評価」そしてもうひとつが「過去との比較による評価」です。
これまたスター・ウォーズで考えてみましょう。
新作を評価するに当たって、少なくとも私の中で「比較対象となる競合」はありませんでした。
しかし、スター・ウォーズのこれまでの作品は、当然「比較対象となる過去」です。
そうすると、好きな作品であるエピソード4-6と比較するのは当然。
そう、私が新作に満足していないのは、前述の「期待値という器が大きかった」ことに加え、「過去の作品より評価値が低い」ことが原因だったわけです。
ちょっと整理してみましょう。
◆「満足度」とは「評価値÷期待値」で算出できる。
◆よって「評価値が高く、期待値が小さい」ほど、満足度は高くなる。
◆「評価値」は「競合との比較」と「過去との比較」のふたつの視点で算出される。
「満足度」という「数値化できそうだけど結局は個人の主観」も、こうして分解することができます。
さて、ビジネスにおける重要な「満足度」とは?
はい、「顧客満足度」や「従業員満足度」など、私たちが「高めたい」と考える満足度はいくつもあります。
たとえば「顧客満足度」について考えるとき、「どうやったら上げるか?」と短絡的に考えていませんか?
顧客の「期待値」についてはどのくらいと見積もり、どのくらいが適切か、それを考えていますか?
「評価値」は「競合との比較」だけでなく、「過去との比較」も考えていますか?
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