ファカルティズ・コラム
2024年04月01日
姿勢を意識する
ようやく春めいてきました。
東京でも今週末あたりからお花見ができそうで、なんとなくウキウキ/ソワソワしますね。
そして今春から新しい仕事や勉学がスタートする方も多いでしょう。
そこで重要なのが「姿勢」です。
「姿勢」を辞書で引くと「1. 身体の構え方」「2. 心構え」と2通りの定義が出てきます。
1. が「きれいな姿勢」などのフィジカル、2.が「前向きな姿勢」などのメンタル面で「構える」です。さらに「構える」を辞書で引くと、「整った形に作り上げる」「これからに備えて準備する」などの意味があります。
やはり「これからに備えて」「身体的/精神的」に「整った形を作り上げる」のは重要なのだ、と今さらながら気づかされます。
ということで本日のテーマは「姿勢」です。
メンタルに関しては「前向きな姿勢」「学ぶ姿勢」など多岐に渡るため、本日はフィジカル面での「姿勢を良くする」ことについて述べたいと思います。
よく「良い/悪い姿勢」と言いますが、悪い姿勢は以下の図のようにいくつかのパターンに分けられます。
では、なぜ姿勢が悪くなってしまうのか。その理由は「その方が楽だから」であり、なぜ楽かというと「重力に逆らっていないから」です。
そう、良い姿勢は「重力に逆らった辛い姿勢」なのです。
しかしなぜ、普段から姿勢が良い人がいるのでしょう。
その理由はふたつ。まずひとつ目が「できるだけ辛くならないように筋肉を鍛えている」からです。
悪い姿勢にいくつかのパターンがあるのは、鍛えていない筋肉が人によって違うからであり、そこには日常の仕事のスタイルや過去の経験(スポーツや趣味など)が影響しています。
また、どうしても加齢によって筋肉量が落ちてきますから、年を取ると姿勢が悪くなるのは当然のことと言えるでしょう。
さて、私は整体やトレーニングのプロではないので、パターン毎の筋肉の鍛え方やストレッチについては専門のWebサイトや書籍、そしてその道のプロの意見を参考にしてください。
よって、良い姿勢を保つふたつ目のポイントである「良い姿勢を保つことを習慣化している」について私自身の経験と知識をご紹介したいと思います。
「カラダで覚える」という言葉があります。
スポーツの正しい動作、たとえばゴルフのスイングや走り方などは基本的な理論を守らないと上手くなりませんよね。
しかし「こうやってやるんだ」と説明されアタマではわかっていても、最初は上手くできません。だから練習を繰り返して少しずつ「カラダで覚える」必要があります。
これは絵の描き方や料理に車の運転、そして論理思考やコミュニケーションの仕方など、全てのスキル(技能)に共通した「身につけ方」の必須プロセスです。
そしてスキルだけでなく、メンタルやフィジカルの「良い姿勢」もまた、カラダに覚えこませる、つまり「身につける」ものであり、そこで必要なのが「意識して繰り返す」ことなのです。
「A)背筋を伸ばす」「B)胸を張る」「C)おなかを引っ込める」
この3つを日常の「立っている」「座っている」「歩いている」ときに意識しましょう。
口で言うのは簡単ですが、「そんなことずっと意識していられない」のが現実でしょう。しかし、起きている間ずっと意識し続けるのは無理でも、気づいたときに「いかんいかん」と良い姿勢を意識すれば良いのです。
これによって少しずつ、服に折り目が付くようにカラダが勝手に覚えていきます。
良い姿勢は一朝一夕には身につきません。焦らず意識し続けてください。
では最後に上記A)~C)のポイントを各1つだけ解説します。様々なポイントを全部意識するのは無理なので、1つに絞りましょう。
まず「A)背筋を伸ばす」は目線を地面や机と平行、あるいは少し上にすること。パソコン操作や書き物では難しいかもしれませんが、少なくとも「歩くとき」には意識してください。
「下を向いて歩かない」ことを意識する程度で十分です。
次に「B)胸を張る」ですが、これは「背中を反らす」ことではありません。コツはただひとつ、「肩甲骨の間を狭くする」ことを意識しましょう。
最後の「C)おなかを引っ込める」は文字通りです。私のようなオジサンであれば、健康診断の腹囲測定で毎年やっている方も多いはず(笑)
これ、実は男女を問わず「ポッコリおなかを引っ込める」ために一番効きます。
私はこれを先のA),B)と併せて歩くときに意識するようにしていますが、それだけでウエストのサイズが4センチ程度小さくなりました。
背筋と腹筋、そして内臓にしつこく「本来の位置はここだよ」と教え込むことで、それが少しずつ定着していくのです。
「ポッコリおなかを引っ込めるには、意識しておなかを引っ込めれば良い」
そんな馬鹿な、と思われるかもしれませんが本当です。
日常で意識するだけでなく、1日3分程度時間を取って「仰向けに寝て/座って/立って」でおなかを膨らます→引っ込めるを繰り返すのも有効です。(詳しくは「ドローイン」で検索してください)
さあ、あなたも私と一緒に「良い姿勢」をカラダに覚え込ませましょう。
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