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慶應丸の内シティキャンパス慶應MCCは慶應義塾の社会人教育機関です

夕学レポート

2008年04月03日

第23回(7/23) 松岡正剛さん

第23回(7/23)の講師は、編集工学研究所所長の松岡正剛さんです。
「知の巨人」「博覧強記」という言葉で思いつくのは、西洋ではレオナルド・ダヴィンチ、日本なら南方熊楠でしょうか。
いま、生きている人でという注釈がつくと、私は真っ先に松岡正剛さんの名前が思い浮かびます。
若くして、伝説的な総合雑誌『遊』を創刊、編集者として培った情報編集の方法論を「編集工学」としてまとめあげ、世に問うてきました。
一貫して在野にあって、歴史・哲学から科学・情報技術まで幅広い領域に精通し、驚異的な読書量と深い思索は、多くの知識人から賞賛を得ています。
なかでも、書評サイト「千夜千冊」は、その質と量において、他を圧倒する超人的な書評として有名です。
この10年は、特に日本文化論に注力を傾け、日本を「方法の国」として捉える独自の日本論を提唱しています。
古くは中国伝来の「漢字」を「万葉仮名」という独自の文字体系に編集し、掌中のものしてきたことからはじまり、文化、宗教、政治・経済の仕組み等々、日本には、外来の「知」を、その良さを活かしつつ、日本流の意味や機能を付加して、多義的、立体的な「知」に作りかえてきた、「方法の国」としての強みがある、と松岡さんは主張します。
圧倒的な知識、大胆な視点転回、はっとするような鋭い解釈等々。
知の巨人、松岡正剛に。快く浸る2時間になるでしょう。

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