夕学レポート
2015年09月29日
第25回 1/29(金) 安田 登さん
2015年度後期の最終講演としてご登壇いただくのは、能楽師の安田登さんです。
能楽師が80-90歳になっても颯爽と舞っていられるのは、表層の筋肉だけに頼らない能における独特の所作によるものだと、安田さんはおっしゃいます。
基本の姿勢からはじまり、すり足、発声、呼吸・・・と、能楽師の立ち居振る舞いすべてが、現代を生きる私たちの身体能力を高めるのに大いに役に立つというのです。
安田さんは能楽師でありながら、日本では数少ない公認ロルファーでもいらっしゃいます。
ロルファーとは、米国のボディーワーク ロルフィング専門家のこと。
ロルフィングは、1950年代にアメリカに生まれ、スポーツ選手やダンサー、俳優などに愛好されている、体の使い方を意識しながらバランスを整えることを目的とした技法です。
安田さんはこのロルフィングを学ぶことによって、驚異とも言える能楽師の身体の秘密を知る糸口が見えたのだそうです。
能を舞い、謡うことは、江戸時代の武士にとって身体能力を高め、精神修養の場として素養であったと言われています。現代の武士とも言うべき、私たちビジネスパーソンにとっても、能における身体の使い方はたくさんのヒントがあること間違いありません。
小学生から大人まで幅広い対象に向けて、身体能力を高めるワークショップにも熱心に取り組んでいらっしゃる安田さんのお話し、能の身体技法を通して、自らの身体と向き合い対話する機会にしたいと思います。
(保谷)
安田 登さん
・能楽師(ワキ方、下掛宝生流)、公認ロルファー
・演題「能に学ぶ日本人の身体」
・講師紹介ページ
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