夕学レポート
2019年03月06日
第3回 4/18(木)細川 晋輔さん
4/18(木)は臨済宗妙心寺派 龍雲寺住職 細川 晋輔さんにご登壇頂きます。
御祖父様は当時 記録的ベストセラーとなり第一次仏教書ブームを牽引した『般若心境入門』(1972年)著者の松原泰道師、御尊父様は臨済宗妙心寺派の宗務総長を務めた細川景一師と、まさに仏教界のエリートとも言うべき家柄。
ご自身も、厳しいことで有名な京都妙心寺修行道場にて大学卒業後22歳から32歳の9年間もの間、禅修行をされていたのですから、臨済宗のなかでも次代を担う僧侶として一目置かれる存在でいらっしゃいます。
ところが、細川さんが僧侶としての修行を積むまでエリート街道まっしぐらの順調な人生ではなかったそうです。受験には失敗し、実家の東京から逃げ出すことばかりを考えていた青春時代。
そのようななかで、光明が差したのは僧堂での経験であったこと語っていらっしゃいます。
現在、細川さんが十二代住職を務めている龍雲寺は、東京都世田谷区野沢にあり、地域の方々は「野沢龍雲寺」と親しみを込めて呼ぶそうです。野沢という地名が頭につくことによって、有力な武将や権力者によるものではなく、地域の方々の想いによって建立されたことから始まる由縁がまさに表れ、いまもなお地域のなかで根付いていることがわかります。
禅の教えを大切にしている臨済宗妙心寺派のなかにあって、細川さんは昨今言われる「坐禅ブーム」は喜ばしいことであるとしながらも、これがブームであることに留まるのではなく、文化としての定着を目指していかなければならない、と静かに将来を見据えていらっしゃいます。
現代を生きる私たちは、とかく何かを吸収しよう、新たなものを得ねばと躍起になってしまいがちです。
何かを得るためではなく、心にあるものを捨てていくためにあるのが坐禅であり、その先に「禅」という心があることを念頭に、細川さんのお話をお伺いしたいと思います。(保谷)
・細川 晋輔(ほそかわ しんすけ)さん
・臨済宗妙心寺派 龍雲寺住職
・演題:「禅の悟りを求めて~柔らかな”心の柱”をみつけよう~」
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