学びの体験記
2024年07月08日
学び始めることで見えた、何を学ぶべきか
知識や経験は、多くはキャリアによって与えられるものだと思うが、自らキャリアをデザインする上では、何をどう学ぶかは重要である。一方で、将来像や目的がまだはっきり見えていないうちに何かを学ぶのは、多くの人がそうであるように、私自身も迷いと難しさを感じていた。
しかし、学び始めてみると、学びを通して、何を学ぶべきかが見えてくることもある。今回、未来協創マスタリーコース(ベーシック1年コース)を受講して私自身、このことに気づいた。
学びが自信と変化につながる
私は現在、エーザイ株式会社が運営するくすりに関する総合博物館と附属する薬草園において、受託側の管理者としてマネジメントを担っている。博物館、薬草園は、エーザイの社会貢献の位置づけとして存在し、広く一般に開放し利用してもらうことを使命としており、私の主な職務は集客業務および来館者満足向上にある。
そんな私にとって、特にマーケティングや会計は、未経験分野で、根拠もなく苦手としてきたが、学んでみると社会の仕組みが見えてくるような感覚になり、そうすると疑問が生まれ、もっと調べてみよう、この分野を学んでみよう、と思えるようになった。
マネジメントに関しては、これまでの知識を思い返すことができ、バイアスに気をつけないと、もっとメンバーに自発的にチャレンジしてもらおう、グループディスカッションを会議の仕組みを変えて活性化させよう、など、前向きに考えて行動を起こせるようになった。
努力して学んだことは自信となり、考え方と行動を変えることができるのだと実感している。
履修全体を通して、マネジメントに関する分野、経営に関する分野をバランスよく学ぶことができたことを実感している。また、課題、ディスカッション、講義を通して、“考え抜いた”ことで、新しい視点を得ることができ、思考の幅が広がったと感じる。
プログラムによっては門外漢で、セッションの最初の頃は課題を出されても四苦八苦していたが、グループディスカッションで他者と関わることで、設問に対する考え方や、自身の考えとの比較を通して気づけることも多かった。また、例えばマーケティングや財務のプログラムでは、その分野を専門とする方の視点は鋭く、示唆に富み、まるで別の講義を聞いているようでもあった。
異なるバックグラウンドの方との交流は、事業や学びの背景、考え方、立場や取り巻く環境などを知れ、得難い経験であった。例えば『戦略的交渉力』では、交渉の展開の何が良くて改善点だったのか、率直に指摘しあえたのは他者との関りならではの学びであった。また、別のプログラムのグループディスカッションでは、例えば日々のマネジメントで何が課題でどう解決しようと考えているか立場が異なるメンバーで、上司の視点・部下の視点から本音を聞けたのは、バイアスの偏りに気づけるきっかけとなった。共通点のキーワードとしては情報共有が挙げられると感じたため、職場では徹底するよう意識したい。
これから実践フェーズ
履修を終え、これから実務で学んだことを活かしていくフェーズにある。
これから行動に移していきたいことは、組織としては特に人材育成と成果の創出に注力していくことである。人材育成ではまず、自身のバイアスを意識的に排除し、メンバーの考えを正しく理解していく。また、内的動機を高めていくため、自発的に考えて行動できるよう小さなプロジェクトを立ち上げから任せ、成功体験を積み重ねられるように学びを活かして関わっていく。成果の創出は、先行き不透明な時代においては、早く正確な情報収集と判断軸を増やしていくことが有効と考える。そのためには、これまでの経験からの判断に、マーケティングや財務諸表といった新たな情報を加えていき多面的に捉えられるようにする。
そして、フレームワークを使って漏れなくダブりなく検証し、先手を打てるようにしていく。最後に実現するのは個ではなくチームであるため、私自身の学びを、メンバーそしてチームの成長へとつなげていき成果を出したい。
個人としては、学びが心と人を成長させることを、マスタリーコース受講を通して実感できたので学びを継続していきたい。また知識は使えてこそ意味を成すので、トライ&エラーを繰り返して、スキルへと変えていきたい。
履修したプログラム(ベーシック1年コース)
未来協創マスタリーコース
〇理解と共感を生む説明力 6-7月
〇【土曜セミナー】戦略的交渉力 8-9月
〇個とチームが生きる人材マネジメント 9-10月
〇価値創造のマーケティング戦略 10-12月
〇会計情報から経営を読み解く 1-2月
〇フレームワーク思考 1-3月
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