KEIO MCC

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ピックアップレポート

2008年04月08日

慶應義塾先端科学技術研究センター(KLL)の取り組み

慶應義塾先端科学技術研究センター

慶應義塾先端科学技術研究センター(Keio Leading-edge Laboratory of Science and Technology:略称KLL)は、「新実業創成による社会貢献」「それを目指した研究活動の活性化」、そして「社会と交流する大学環境の提供」を基本理念として2000年4月に、慶應義塾大学大学院理工学研究科(矢上キャンパス)に設立されました。


 

1.ご挨拶

KLL所長から

今日、われわれは、医療・福祉技術の飛躍的進展、環境・エネルギー問題の克服、社会の安心・安全の確立など、多くの期待と課題を有しており、その解決のために、理工学の貢献が期待されています。慶應義塾先端科学技術研究センター(KLL)は、大学が有するさまざまな理工学的な知的資産の社会貢献を迅速に進めるために、2000年に設立されました。
大学が有する知的資産を生かすには、国、地方公共団体などの公共機関ならびに産業界との連携、すなわち産官学連携が不可欠です。産官学連携にはさまざまな形態があり、その形態も急速に変化してきています。KLLでは、そのような多様性ならびに急速な変化に対応し、大学が有する知的資産がより望ましい形で社会に還元されるよう、その役割を果たしてゆきたいと考えています。
社会の問題の解決のために理工学の知見、手法が広く貢献している一方、その行き過ぎ、あるいは誤った利用への懸念もあります。われわれの前には、まだまだ未知の世界が広がっています。したがって、より正しい知見を得るための研究は不可欠であり、また、その活用においてはみずからの活動に対する謙虚な態度が必要であると考えています。そこで、KLLは、研究のさらなる推進を支援し、また研究、開発のおける倫理教育にも力を注ぎます。
みなさまがたのますますのご協力をいただき、真に社会に貢献する産官学連携を推進してまいりたいと考えております。
今後とも、なお一層のご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
慶應義塾先端科学技術研究センター所長 植田利久

理工学部長から

今日の大学の使命は大きく、知識の伝承(教育)、新たな知識の創造(研究)と、知識をもとにした社会貢献の3つに分かれます。歴史的に見て科学技術の方向が今ほど多様化した時代はありません。このような時機こそ新しい科学技術がAcademic Fusionを通して大学の基礎基盤から生み出されるチャンスが高まっています。慶應義塾大学理工学部・理工学研究科を中心とした研究連携の輪は国内・国外の研究拠点へと広がり、その先に産業界との連携が、また、産業界への技術移転が連なっています。
慶應義塾先端科学技術研究センター(KLL)は、設立以来7年を経過し毎年開催しているテクノモールなどを通して社会における評価も定着し、理工学部教員と産業界や公的機関との間のリエゾンオフィスの役割を持ち、特許・知的財産コンサルティングの慶應義塾大学知的資産センターと協力しながら、さらに社会貢献する組織へと発展しています。
また、KLLは理工学部・理工学研究科の教員の研究活動支援ばかりでなく、大学院生の研究支援活動を通して若手人材育成にも貢献し、大学院生にとって社会との接点の役割も果たしています。
今後とも皆様の温かいご支援とご協力をお願い申し上げます。
慶應義塾大学理工学部長/大学院理工学研究科委員長 真壁利明

2.KLLの目的

21世紀社会への積極的かつ直接的貢献

慶應義塾から生まれた科学技術に関る研究成果の社会還元
研究成果の実用化による達成感の獲得

異なるカルチャーの触れ合いによる成長

大学人と産業人が本音で議論を闘わせることができるような「土俵」の提供
相互理解とネットワーク化による「個人の発想」のプルアップ,プッシュアップ

研究体制の強化・活性化と研究環境の改善

研究室を単位とする古い研究体制の枠を超えた柔軟な研究システムの創出
研究資金の獲得と研究スペースの確保

3.KLLの特徴

「役立つ研究」の積極的評価と推進

「慶應らしさ」溢れる研究

私学の特色を生かした独自の方針
「やる気」の尊重と「自由」の擁護
研究者としての社会的モラルの遵守

Inter-faculty色の強化による守備範囲の拡大

異分野連携の円滑なサイクルを創出
理系,文系,医系などの密な交流による独創性あふれる研究
ボーダーレス社会への積極的アプローチ

4.KLLの活動

各研究部門の運営

科学技術における萌芽的研究分野の育成(指定研究プロジェクト)
産官学連携の活性化をめざす研究活動の促進(一般研究・特別研究プロジェクト)

研究支援

共同研究,委託研究の斡旋,契約
慶應義塾知的資産センター(IPC)との連携による特許,工業所有権等,知的財産権の取得支援,ならびに技術移転の促進
委託研究費、指定寄付金等の管理
研究スペースの管理運用
科学技術,外部資金導入及び技術移転に関する情報収集活動
リサーチアシスタントの採用,前期及び後期博士課程学生の財政的研究支援

社会へのサービス

コンサルティング:先端技術相談,委託研究の相談,顧問契約の相談
先端技術セミナー,各種技術講習会等の開催
理工学図書の出版

広報・宣伝活動

各種案内,パンフレットの作成・配布
KLLホームページ,イエローページによる情報の発信
「慶應科学技術展」の開催

5.研究プロジェクトの種類

指定研究プロジェクト

将来社会的に重要性をもつと考えられる萌芽的研究分野を集中的に発展させることが目的
KLLとして、財政、研究スペース両面から積極的かつ計画的な投資をを行う

一般研究プロジェクト

民間企業,財団等より受ける委託研究
指定寄付等に基づき,慶應義塾の教員が,主として個人的に計画推進する研究プロジェクト

特別研究プロジェクト

慶應義塾の教員が,その中心となって推進する
(1)国,地方自治体,財団等,公的機関からの大型プロジェクト
(2)企業等からの派遣研究員を交えて行う,企業-大学間の共同研究プロジェクト
(3)多数の企業をメンバーとするコンソーシアム型プロジェクト

 

6.リエゾン・オフィス

KLLリエゾン・オフィスは、慶應義塾大学理工学部の豊富な研究者リソースを背景に、産学共同研究・委託研究のソリューション・プロバイダーとして企業の皆様にとって、そして皆様の事業展開にとって最適なコーディネーションを提供いたします。
(1)リエゾン・オフィスとは ~このような時にお役に立ちます
■慶應義塾大学理工学部の研究活動内容を知りたい。
■研究開発での社外との連携を検討している。
■ブレークスルー技術を探している。
■先端的研究者と常時コンタクトを持ちたい。
■具体的なテーマについて、研究や開発してくれる人を探している。
■事業アイデアを、技術的側面から評価してほしい。
 
(2)リエゾン・オフィスの特徴である双方向アプローチとは
大学発シーズ、そして企業発ニーズ。双方向の柔軟なアプローチが特徴です。
 

7.お問い合わせ

KLLリエゾン・オフィスへのお問い合わせは下記までお願いいたします。
http://www.kll.keio.ac.jp/liaison/contact.html

電話 045-566-1438 ( 直通 )
FAX 045-566-1436
E-mail liaison@educ.cc.keio.ac.jp
所在地 〒223-8522 横浜市港北区日吉 3-14-1
慶應義塾先端科学技術研究センター
リエゾン・オフィス(創想館 5階14-520号室)

慶應義塾先端科学技術研究センターWebサイト http://www.kll.keio.ac.jp/index.htmlより転載

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